防音室は欲しいけど、
どれくらい防音できたらいいのか目安がわからないなぁ
防音処置をする前に、
どれくらいの防音性能が必要なのか分かるのかな
防音室が欲しいといっても、
楽器の種類、声の大きさなど
出す音の大きさによって必要な防音性能は違います
今回は、
目的別に必要な防音性能を検証します
この記事を読むと、
防音の目的をはっきりとさせる
楽器の演奏がしたい
歌を歌いたい
トレーニングがしたい
実況がしたい
隣の部屋の音が気になるetc
防音をする目的によって、必要な防音性能は違います
そして、
それによってかかる費用も変わります
必要以上の防音性能は、お金の無駄です
なので、
防音処置をする場合は、
- 低減したい音の大きさを確認
- その音をどの音圧まで下げたいのか
を知っておく必要があります
目的別の音圧
それでは、低減をしたい音を知るために
目的別の音圧を確認します
楽器演奏
演奏する楽器の種類によって、発生する音圧は違います
音圧 | 楽器 |
---|---|
120dB | ドラム |
110dB | トランペット、サックス |
100dB | グランドピアノ |
90dB | バイオリン |
80dB | クラシックギター |
それぞれの楽器を演奏した場合に出る音圧の最大値となります
楽器によって音圧に大きな差があります
自分が演奏する楽器の音圧が
どの程度なのかを確認しておく必要があります
話し声
自宅で歌いたい・実況動画を撮りたい場合など
声についても、どの程度の音圧が発生するのかを確認する必要があります
話し声の音圧は以下のとおりです
声の種類 | 音圧 | 同等の音圧 |
---|---|---|
小さな話し声 | 50dB | 1m離れた換気扇 |
普通の話し声 | 60dB | 1m離れた洗濯機 |
大きな話し声 | 70dB | 2m離れた蝉の声 |
かなり大きな話し声 | 80dB | 電車の車内 |
怒鳴り声 | 90dB | 5m離れた犬の声 |
声楽のプロの歌う声 | 100dB | 電車が通る時のガード下の音 |
歌の場合も実況などの場合も、
盛り上がるところではかなりの音量が出ることが考えられます
そもそも、
声を出す人がどの程度の音圧まで声を出せるのかを
合わせて確認した方が良いです
生活音
生活音でも、大きな音圧が発生することはあります
代表的なものだと
種類 | 音圧 |
---|---|
掃除機 | 70dB |
普通の音量のテレビ | 70dB |
マンションで下階に響く子供の足音 | 50〜66dB |
エアコン | 50dB |
これらは、生活音の中でも
特に大きな音圧のものです
このほかにも、
家族同士の話し声などでもそれなりの音圧が出ます
どこまで音圧を下げるのか
低減したい音圧を確認できたら、
その音圧をどこまで下げる必要があるか
が分かれば必要な防音性能が分かります
環境省の『騒音に係る環境基準』
人によって騒音と感じる音圧は違います
なので、
騒音に関する裁判では、騒音に基準があります
それは、下の表の環境省の『騒音に係る環境基準』です
地域の類型 | 昼間 | 夜間 |
---|---|---|
特に静穏を要する地域 | 50dB | 40dB |
住宅地 | 55dB | 45dB |
商業・工業地 | 60dB | 50dB |
このほかにも、
2車線以上の道路に面している地域の場合等の
こまかい基準があります
詳しくは、
環境省の騒音に係る環境基準についてを確認してください
この基準を超えているのかどうかが、
騒音に関する裁判では重要です
この基準を目安に防音処置をするのもよいと思います
しかし、
音圧の発生する時間帯、発生している長さ
などでも周囲の印象は違います
単に基準を目安にすれば良いかは
状況によって変わるでしょう
小さな物音が気になる場合
環境省の基準ではなく、
より静かな環境を求める場合もあります
音圧 | 聞こえ方 | 目安 |
---|---|---|
40dB | 小さく聞こえる | 図書館の音 |
30dB | 非常に小さく聞こえる | 深夜の郊外の音 |
20dB | ほとんど聞こえない | 木の葉の触れ合う音 |
静かな環境が必要な場合は、
この数字を参考に環境を整えると良いと思います
必要な防音性能
- 低減したい音の音圧
- その音をどこまで下げたいか
が分かれば、自分が必要としている防音性能が分かります
例えば、
低減したい音:クラシックギター:80dB
住宅地で夜間にも演奏したい:45dBまで低減したい
この場合に必要な防音性能は、35dB低減できる性能となります
防音室を購入する場合、防音室を作る場合などで
必要以上に費用をかけずに済みます
防音処置を考えている方は、
自分に必要な防音性能を把握しましょう
まとめ
防音処置はどれだけ音圧を低減するかで金額が変わる
防音処置をする前に、
- 防音したい目的の音はどれくらいの音圧なのか
- 目的の音は基準値を目標に下げるのか、より静かな環境をつくるのか
を明確にする
以上です
これらの情報が、少しでも防音処置をしたいと考えている方の参考になればと思います
地下室に関する記事を書いています、
合わせて読んでいただくと
地下室の防音性能についての詳細が分かります
『防音室といえば地下室!』は本当?→実際に測定して確認しました!
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